双葉たぐるのその日暮らし。

ゲームのプレイ日記とかTRPGの事とか日常とか。楽しみながら生きていきたいよね。

【創作】信じるものは救われろ。

【創作】信じるものは救われろ。【第三話/それは確かに愛でした】#5

蛸の触手が聖に襲い掛かる。 そんなとき聖と触手の間に入り込んだのはウジノカイタノヒメミコの純粋な霊魂だった。 『皇子様には手出しさせない!』 「ウジノ…!?」 彼女の霊魂は結界のような役割を果たし、触手の攻撃を防いだ。 『皇子様、私思い出しまし…

【創作】信じるものは救われろ。【第三話/それは確かに愛でした】#4

七曜御剣の柄をつよく握り、ウジノカイタコヒメミコと対峙する。 戦い方も力の使い方もよくは知らない。 だが本能であるかのように自然に転生者の能力を行使した。 じりじりと間合いをとる。 七曜御剣は短刀よりわずかに長く脇差程大きさはない真っ直ぐとし…

【創作】信じるものは救われろ。【第三話/それは確かに愛でした】#3

「ずっと…ずっとお会いしたかった…皇子様…」 菟道貝蛸皇女(ウジノカイタコヒメミコ)とは、厩戸皇子の第一妃だったが、二人の間に愛の結晶が実る前に亡くなった推古天皇の長女で厩戸皇子のいとこでもある女性だ。 早くに亡くなり、その後利子の前世である刀自古郎目を第…

【創作】信じるものは救われろ。【第三話/それは確かに愛でした】#2

丘へ夕陽を見に行って数日が経過した。 聖はふと、日に日に利子の元気がなくなっている事に気が付く。 少女らしい林檎色に染まっていた頬は青白く少しこけているようだった。 見かねた聖は放課後利子に声をかけた。 「利子、調子が悪そうだけど大丈夫?」 「…

【創作】信じるものは救われろ。【第三話/それは確かに愛でした】#1

永見家…後に紹介されたが「天輝神社(あまてるじんじゃ)」に世話になり始め数日。 愛結が晶の送り迎えの手伝いをしてくれるのもあって聖は両親が亡くなる前の生活を取り戻した。 昔ほどではないにしても笑顔も戻ってきていた。 そんな様子を見て誰よりも喜ん…

【創作】信じるものは救われろ。【第二話/新しい家族】#3

初対面の聖と晶に愛結は本当の家族の様に接してくれて、晶はすぐに無邪気に彼に懐いた。 食事も一緒に作り両親が存命だった時を聖はふと思い出していた。 和やかに夕食も終え、月が美しい夜。 晶を寝かしつけた聖は、自分も寝なくてはいけないのにどうしても…

【創作】信じるものは救われろ。【第二話/新しい家族】#2

案内された先にあったのは外観は洋風のこれは旅館かなにかか??と思わせるような大きな建物だった。 「おっきいねおにーちゃん!」 「え、あ、うん…」 「ははは、びっくりしてるようだね。君たちの様に他の転生者がここにくるかもしれないだろう?というわ…

【創作】信じるものは救われろ。【第二話/新しい家族】#1

「よかったわねぇ聖くん、晶ちゃん」 どうしてこうなった…? 笑顔の晶を背中に張り付けた兄…ジト目の聖の目の前には自分の事のように笑顔を浮かべる施設の施設長… そして 「かならず幸せに致しますわ」 出会ったころとは違いスーツを華麗に着こなしたアメノ…

【創作】信じるものは救われろ。【大人と子供の狭間】#5

幸い晶はたんこぶを作る程度で済み、その日の夜は夕食もしっかり食べ、元気な姿を見せ聖を安心させた。 翌日、聖はアメノウズメに言われた神社へ足を運んだ。 小さな社がある神社で神主が朝本社前に寄る程度のあまり人に知られていないほぼほぼ無人の時間が…

【創作】信じるものは救われろ。【大人と子供の狭間】#4

一般的には痴女と言われても仕方のないような恰好ではあるがうっすらと目元に紅をひいており、はだけてるとはいえ白い着物に赤い袴。 そう、ぱっと見では痴女だがそれはまるで巫女のような姿だった。 「…巫女の…人…?」 「ほう、私が巫女であることもわかる…

【創作】信じるものは救われろ。【大人と子供の狭間】#3

『死ね』 少年が思考を回している間にも餓鬼は兄弟ににじり寄り… とびかかりその片手に持っていた棍棒で無力な子供二人をいとも簡単に嬲る。 哀れ幼い少年二人は簡単に突き飛ばされる。 晶は通学路の塀にぶつかり動かなくなる。 「晶!!」 地面に這いつくば…

【創作】信じるものは救われろ。【大人と子供の狭間】#2

彼の悩み。 それは火事を境に「前世」の記憶がよみがえった事。 火事の前まで普通の小学生だったのに急にもう一人の自分が脳内に現れたような感覚。 しかしそれは紛れもない自分であって…と、少年はどれが自分かわからなくなってしまい子供らしさを失ってし…

【創作】信じるものは救われろ。【大人と子供の狭間】#1

ひそひそ…ひそひそ… 「ねぇ、最近聖くん違くない?」 「なんか俺たちともつるまなくなったって言うかさ」 「しーっ!聖くん、この前の火事で……」とある場所のとある小学校。 その教室の1つでとある少年を巡っての噂話がひそひそ、こそこそと休み時間の度に囁…

【創作】信じるものは救われろ。【学生時代の一次創作回想】

タイトルにある通りなんですけど 学生時代の一次創作を思い返す機会がTRPGや友人の一次創作に触れるうちに思い出されてきたのでちょっと語る。 当時私は戦国無双にハマっていたりした影響もあって少なからず「歴女」と呼ばれる部類の人間でした。 で、転生も…