【介護】認知症の方は忘れるとお思いですか?【大いなる自戒でもある】
認知症の人はすぐに忘れてしまいます。
そして高齢者の方というのは長く生きてきた為プライドが高い人が多いです。
そしてそして自分が認知症と言う病気であるという事に自覚を持つことができません。
症状にも色々あって有名な物だと
・物盗られ妄想
…自分の所有物を自分で何処かに取られまいと隠して隠した事を忘れてしまい周りの人間に疑いをかける。
・食べたことを忘れる
…満腹感すら感じていないのか自分が食べ終わった後に他のお客さんがご飯を食べていると私にはご飯を出さないのかと怒る、落ち込む等。
・徘徊
…自宅を自宅と認識できず何処かへ行こうとする。
大概は「家に帰る」という目的を持って歩いていってしまう。
等があげられます。
そしてこういった症状に理解が足りない人や、身内の方なんかは「さっき食べたでしょ」とか「ここが家でしょ」と言いがちです。
私含め介護職員でさえも何度も同じことを言われ続け聞かれ続けたら人間なのでイラついてしまう事もあり敬語なのに強い言い方をしてしまう、なんてことも正直ある程でした。
さて、「でも認知症だし忘れるでしょ?」みたいな考えをお持ちの人は多いとおもいます。
実際認知症対応型の施設なんかでは安心させるための嘘を活用したりすることがある程です。
実際に怒っていた認知症のかたがトイレに入って出てきただけで先程の怒りを忘れている、なんてことも重度の方だとあり得ます。
けれど認知症は病気なだけで、介護職員が人間だという様に認知症の方も心をもった人間です。
「何を言われた・されたか」は覚えていなくても
「何かを言われた・されたか」というのは覚えていたりするものです。
何を言いたいかというと記憶には残らなくても本能的な恐怖心や怒りの感情というものは残るものなのです。
実際の経験談でお話をすると例えば送迎で迎えに言った利用者さんがとても機嫌が悪そうでした。
しかしどうしたのか聞いても本人は何も覚えてないので「わからない」と応えられたんですよね。
それで家族に話を聞くと「今朝トイレに失敗してきつく怒っちゃったんですよね」とか大体言われました。
その他にも退屈、という理由で怒った利用者さんに声をかけると「わかんない」等
本人たちも「機嫌は悪い」でも「なんで機嫌が悪いかはわからない、虫の居所が悪い」という状態なんです。
健常者の方でもなんとなく虫の居所が悪いっていう事ありますよね。
ただ健常者の場合理由がわかっている場合もあります。
記憶に残らないだけで感情には残るんですよね。
そしてこれって一日だけだったりします。
例えば以前の同僚に当たりのキツイ人がいました。
この人は怒り等の負の感情で人を操作する人でした。
そして同時期に宿泊していた利用者様にナースコールが多く、また夜間は幻覚が見えて更にナースコールが増えてしまう、というお客様がいました。
その幻覚の症状も認知症の症状の「せん妄」の可能性もありました。
私には優しい利用者さんでしたが、その同僚に関しては嫌悪感を隠さないレベルで嫌っていました。
勿論なにかされたのか聞いても分からないって言う事とかがありましたね。
このように嫌悪等の感情もなんとなく覚えていたりします。
それも長期的に。
勿論あくまで長期的なので時間が空きすぎると忘れますけど。
逆に普段から優しく相性の合う職員にだけ対応がいい利用者さん、なんてこともある程です。
何度も書いていますが「された事は覚えていない」かもしれません。
けど感覚的な部分で「覚えている」んです。
こういった部分は赤ちゃんとかにも言えるかもしれませんね。
これを読む方の年代はわかりませんが、いつかは皆年老いていくのです。
自分はこう接せられたい!
そう思ってお年寄りに接していけば、返ってくるんじゃないか?
そう思って今後も仕事をしていければと思いますヽ(・ω・)ノ